ドラムとの馴れ初め

僕は中学1年生のころから13年間、現在進行形でドラムをやっている。
ドラムを通して、ひいては音楽を通していろんな人と出会い、いろいろなことを学んできたと思っている。

自分にとってドラムは、アイデンティティーの拠り所とも言えるくらい、大切なものになっている。

そんな僕とドラムとの出会いは小学校を卒業する間際の事だった。
小学生時代、僕はこれといった趣味はなく、熱中しているものと言ったらゲームとかベイブレードとかそんな感じのどこにでもいる普通の奴だった。
小学校から中学校はほぼエスカレーター式で上がるので、その際に面接があったのだが、
「中学に上がったら何部に入りたいですか?」という質問にもう俯くばかりで答えられなかった。

そしていよいよ中学校に上がる直前に、吹奏楽部の演奏を見る機会があった。
QUEENの「We will Rock you」の吹奏楽アレンジを演奏していたのだが、
小学校のころから仲が良かった2つ上の先輩が吹奏楽部でドラムを叩いていて、
その姿に衝撃を受けた。

かっこいい。

それから少しして中学に入り、友達といろいろな部活を見て回る中で、僕はどうしても頭からドラムが離れなくなっていた。
中学校でドラムを叩ける部活は吹奏楽部しかないらしく、僕は楽器庫の扉を開いた。
一番奥でドラムを練習している部員がいる。

僕はすぐさま入部を希望し、打楽器パートを希望した。

当時はかなり緩い吹奏楽部だったので、僕の希望はすぐに通り、打楽器奏者への一歩を踏み出したのである。

あれから13年、あの先輩が今でもドラムをやっているかはもうわからないが、
あの人のおかげで今の人生があるといっても過言ではない。

僕はドラムで誰かにそんな影響を与えたことはあるのだろうか。
実際のところ分からないが、これからそういう風になっていけたらいいなと思う。