グランドスラム

だいぶ前の話ではあるけれども、

会社の昼休みにテレビのワイドショーが流れているのを聞いていて、

大坂なおみ選手がテニスのグランドスラムを達成したことが取り上げられていた。

完全アウェーのなか強敵であるセリーナ選手を撃破し、

観客からのブーイングを受けながらもセリーナ選手を讃えるコメントを残したことである。

スポーツに関してパワハラ問題のニュースが続く中、久しく入った明るいニュースに

さまざまなメディアが盛り上がった。

 

 

会社で流れていたワイドショーもその一つではあるが、

ひとつ違和感を感じたのは

試合後にセリーナ選手を讃えたことに関して、やたら

「日本人らしい謙虚な姿勢だった」

と司会がコメントしていたことである。

何回も言うもんだから頭にこびりついてしまった。

逆に大坂なおみ選手を使って「日本人は謙虚」であることをアピールしたがっているようにも感じとれてしまった。

確かに、僕が20歳の頃にあんな丁寧な事が言えていたかどうかと考えるとその素晴らしさは分かるが、

それを「日本人らしい謙虚な姿勢」というのは多少無理があるのではないかと感じた。

 

別に日本人がどうで●●人はどうみたいな、特定の民族を丸ごとカテゴライズして批判するといった思考停止丸出し意見を言うつもりはない。

そういうのは中学生の時に卒業した。

 

ただ、なおみ選手があの場で涙ながらにセリーナ選手を持ち上げるスピーチをしたのは、

日本人だからとかではなくて彼女自身の人間性が素晴らしかったからだと僕は思う。

 

 

大坂なおみは日本人だアメリカ人だ国籍はどうだとか騒ぐ界隈がいるが、

彼女の優勝とは全く関係ない。

実際インタビューで「なおみ選手のアイデンティティーは日本にあるの?それともアメリカ?」みたいな質問を投げられたときに

「私は私」と答えたたという。

彼女の目線は日本人とかアメリカ人とかそういう線引きを軽く飛び越えている。

 

「日本人は謙虚」のアピールをしたいがために彼女を日本人だって言って騒ぐんだったらそれはすごくダサくないかと感じた。

どういうつもりで司会の方が言ったのかは解らないが、「日本人は謙虚」って言われたいんだったら一人一人の行動で表さなきゃっていう話ですよ。

誰かにアピールしてもらうもんじゃないと思うんですよね。

別に今の日本がどうたらとかじゃなくて、

これを機に自分の言動を省みて、もっとしっかりしなきゃなって個人的には思いました。


まぁワイドショーなんてニュース面したバラエティ番組なので真面目にみるもんじゃないんですけどね。
サンデージャポンと5時に夢中は何故か安心して見れる。バラエティに振り切ってるからかな。

 

っていう、昼休みの出来事から思案を巡らせた結果でした。